外壁塗装ポータルサイトは誰のお金で運営されている?
~相見積もりの仕組みを、塗装屋の立場から考えてみる~
外壁塗装についてインターネットで検索すると、
「無料で相談できます」
「複数の優良業者から見積もりが取れます」
「最大○社を比較できます」
といったポータルサイトがたくさん出てきます。
一度の入力で複数の業者を紹介してもらえるため、業者探しの手間を減らせる便利なサービスです。
では、こうしたサイトは、誰のお金で運営されているのでしょうか。
今回は、外壁塗装を仕事にしている側から、その仕組みについて考えてみます。
「無料で使える」=運営費がかからない、ではない
お客様が無料で利用できるサービスでも、サイトの制作費やサーバー代、広告費、人件費など、運営にはさまざまな費用がかかります。
外壁塗装やリフォームのポータルサイトには、業者側から、
・登録料
・月額費用
・紹介料
・成約時の手数料
・広告・掲載費用
などを受け取る仕組みがあります。
紹介時に費用が発生するサービスもあれば、成約時だけ手数料がかかるサービス、月額制のサービス、加盟店からの手数料を無料としているサービスなど、運営形態はさまざまです。
国土交通省の住宅リフォーム事業者検索サイト「リフォーム評価ナビ」でも、利用者は無料で、業者側が登録料・会費・紹介手数料などを負担するタイプが紹介されています。
つまり、
「お客様は無料」
という言葉だけでは、そのサービスのビジネスモデルまでは分かりません。
大切なのは、
「誰が、どのような形で運営費を負担しているのか」
ということです。
業者側から見ると「無料」ではない
ポータルサイトから見積もり依頼が届くと、業者は現地へ行き、建物や劣化状況を確認します。そのうえで必要な補修や材料を判断し、見積書を作成して内容を説明します。
サイトによっては、案件を紹介された時点で費用が発生したり、工事が決まった段階で手数料が発生したりします。
つまり、お客様にとって無料でも、業者側まで無料とは限らないわけです。
これはポータルサイトの良し悪しとは別に、知っておきたい部分です。
ポータルサイトには便利な面もある
初めて外壁塗装をする方にとって、
「どこの塗装屋に頼めばいいのか分からない」
というのは珍しいことではありません。
自分で何社も探して電話をかけ、現地調査の日程を調整するのは、かなりの手間になります。
ポータルサイトなら、一度情報を入力するだけで複数の業者とつながることができます。相見積もりを取りたい方にとって、便利な選択肢の一つです。
だから、
「ポータルサイトはダメ」
という話ではありません。
便利なサービスだからこそ、仕組みを知ったうえで利用することが大切だと思います。
相見積もりはどうなのか?
外壁塗装では、
「相見積もりを取ったほうがいい」
とよく言われます。
複数の業者から見積もりを取れば、工事内容や金額を比較できます。初めて外壁塗装をする方にとっては、大きな判断材料になります。
ただ、塗装屋側から見ると、少し違った景色も見えてきます。
例えば、一人のお客様が5社に見積もりを依頼した場合、5社が現地調査を行い、見積書を作成します。しかし、実際に工事をするのは基本的に1社です。
つまり、4社は時間を使っても、仕事にはつながりません。
相見積もり自体が悪いわけではありませんが、それが大量に繰り返される仕組みになると、業者側の負担は大きくなります。
一件の仕事をめぐる競争になることもある
ポータルサイトを通じて、一つの工事案件が複数の業者へ送られる場合があります。
すると、一つの現場を何社もの塗装業者が取り合うことになります。
業者側から見ると、**「一件の仕事をめぐる競争」**です。
仕事を探している塗装屋にとって、届いた見積もり案件は大切な機会です。
「何とか受注したい」
「他社より選んでもらいたい」
そう考えるのは、自然なことだと思います。
その仕組みの中で、誰がどの位置にいるのか?
お客様は工事を依頼する側、塗装業者は工事を請け負う側です。その間に、お客様と塗装業者をつなぐポータルサイトがあります。
お客様は一つの工事を依頼し、塗装業者はその工事を受注するために競争します。一方、ポータルサイトは両者をつなぐことでサービスを成立させています。
言い方を変えれば、
お客様と業者が競争している場所を、さらに一段上から見ている立場
とも考えられます。
少し乱暴な表現かもしれませんが、私はこれを
「上座から見た構造」
と表現してみたいと思います。
藁にもすがる塗装屋と、選ぶお客様
塗装業者にとって、仕事が毎月同じように入ってくるとは限りません。
そんな中で「見積もり案件があります」と連絡が来れば、そこに期待する業者もいます。
言い方は悪いかもしれませんが、**「藁にもすがる」**ような気持ちで、一件一件の案件を追いかける業者もいるでしょう。
一方、お客様は複数の業者から話を聞き、その中から一社を選びます。これは、お客様にとって当然の権利です。
だからこそ、お客様が悪いわけでも、業者が悪いわけでもありません。
大切なのは、その両者がどのような仕組みの中で出会っているのかを知ることです。
相見積もりは「安い会社探し」だけではない
相見積もりを取るなら、金額だけでなく、次のような点も確認することが大切です。
・どこを塗るのか
・どのような下地処理をするのか
・補修はどこまで含まれているのか
・使用する塗料は何か
・塗装工程はどうなっているのか
・保証はどうなっているのか
・誰が実際に施工するのか
例えば、100万円と80万円の見積もりがあったとします。
数字だけを見れば20万円の差があります。しかし、その金額に足場、高圧洗浄、下地処理、シーリング、補修、塗料、施工費、管理費、保証など、何が含まれているのかによって、見積もりの意味は変わります。
だから私は、
相見積もりは、一番安い会社を探すことではない
と思っています。
ポータルサイトを利用するなら、仕組みも確認してほしい
ポータルサイトは、業者探しの時間を減らし、複数の業者を比較できる便利なサービスです。
その一方で、
「なぜ無料で利用できるのか?」
「運営費は誰が負担しているのか?」
「紹介された業者は、どのような仕組みで選ばれているのか?」
という点まで知っておくと、見積もりを見る目も変わってくると思います。
これは、ポータルサイトを否定する話ではありません。
仕組みを知ったうえで利用する。
それが大切です。
渡邊塗装が考える相見積もり
私たち渡邊塗装も、相見積もりそのものを否定するつもりはありません。
大切な家の工事です。何社かの話を聞き、比較して決めたいという気持ちは当然だと思います。
ただ、金額だけで決めるのではなく、誰が、どのような考え方で、その工事を提案しているのかまで見てほしいと思っています。
また、ネットで見つけた会社情報が、
その会社自身が発信している情報なのか
第三者のサイトが掲載している情報なのか
も確認してみてください。
実は渡邊塗装自身も、
「自分たちが掲載した覚えのないサイトに会社情報が掲載されていた」
という経験をしました。
次回は、その実際の事例について書いてみたいと思います。
ネット上に掲載されている「業者情報」は、誰が掲載しているのでしょうか?
次回、**「自分の会社が知らないサイトに掲載されていた話」**へ続きます。
渡邊塗装では、無料見積もりのご依頼をお待ちしております。







