「外壁塗装の見積もりに『バイオ洗浄』と書いてあるけれど、普通の高圧洗浄と何が違うの?」「北側のコケは、高圧洗浄だけで落ちるの?」こうしたご質問をよくいただきます。今回は、大阪市鶴見区の渡邊塗装が、水圧の目安、バイオ洗浄とは何か、コケが生える理由、庭木や生き物への配慮について解説します。
■1. 高圧洗浄の水圧の目安は10〜15MPa
「150MPaの超高圧洗浄」という表記を見かけますが、住宅の外壁にはあてはまりません。150MPaは、造船所やプラントで厚いサビを削る超高圧ウォータージェットの水圧で、住宅の外壁材を傷めてしまいます。
住宅の塗装では、10〜15MPa(約100〜150kgf/cm²)が目安で、公共工事の仕様でもこの範囲が示されている例があります。現場では「150キロの圧力」と呼ぶため、単位が混ざって「150MPa」と伝わることがあるようです。
プロは、ノズルの角度と壁との距離を調整しながら、古い塗膜の浮き、チョーキング(白い粉)、汚れを落とします。
■2. バイオ洗浄とは
専用の薬剤を外壁に塗り、カビ・コケ・藻を分解してから、水で洗い流す洗い方です。高圧洗浄が水の勢いで汚れを「物理的に」飛ばすのに対し、バイオ洗浄は薬剤で「化学的に」分解します。
名前から微生物を使うように思われがちですが、多くの製品は次亜塩素酸系の成分などを使った洗浄剤で、中身は製品ごとに違います。現場では、薬剤を塗って決められた時間を置き、高圧洗浄で流す、という組み合わせが一般的です。黒ずみや緑色の汚れが広く、水圧だけでは落ちにくいときに向いているとされています。
見積書に「バイオ洗浄」とあれば、「うちの壁には、なぜ必要なのか」を遠慮なく質問してみてください。
■3. コケが生える理由は一つではありません
理由の一つは、塗膜の防水性が弱くなり、外壁が水を含んでいるケースです。この場合は、洗浄で汚れや傷んだ塗膜を落とし、下地を乾かしてから塗り直す必要があります。
もう一つは、立地環境です。築年数が浅くても、隣家との隙間が30〜40cmで風が通らない場所や、一日中日陰の場所は、湿気でコケが生えます。
どちらなのかで、洗い方も塗料選びも変わります。コケがあるから必ずバイオ洗浄、とは言えません。
■4. バイオ洗浄で気をつけたいこと
薬剤は、カビや藻を分解する働きがある分、庭木、草花、池の魚などに影響が出るおそれがあります。葉が傷んだり、薬液が池に入って魚に害が出たりすることがあります。また、洗剤の成分が壁に残ると塗料の密着が悪くなることがあるため、たっぷりの水ですすぐ必要があります。
お庭には、大切にスギゴケや植栽を育てているお宅も多く、「ここは踏まないでくださいね」と言われることもよくあります。洗浄で、大切なものを傷めてはいけません。
■5. 渡邊塗装の洗浄の考え方
渡邊塗装では、バイオ洗浄は基本的には行っていません。コケや藻、汚れは、水圧、ノズルの角度、壁との距離を調整しながら、高圧洗浄で丁寧に落とします。洗浄のあとに壁が乾いていないまま塗ると、塗膜の不具合につながるため、天気と壁の状態を見て、乾燥の時間をしっかり取ってから塗装に入ります。
お客様から「ぜひバイオ洗浄をしてほしい」とご希望があれば、対応を検討します。その場合は、薬剤の特徴や、庭木・池・隣家への影響を先にご説明し、守りたいものを教えていただいたうえで、養生をして進めます。
■まとめ
洗浄は、強い水や薬剤を使うだけの作業ではありません。外壁の傷み具合、コケが生える環境、お庭の様子まで見て、洗い方を決めます。
「うちの北側のコケは高圧洗浄で大丈夫?」「バイオ洗浄は必要?」「庭木や池が心配」など、何でもご相談ください。施工を担当するのが誰かも、契約の前にお伝えします。職人直通ダイヤルまたはLINEから、お気軽にどうぞ。







